プライバシーポリシー

子どもと若者のセーフガーディングポリシー

  • HARMONYプログラム
  • 親子支援事業

「心を育て、次は土地を耕す」親子の未来を支えるHARMONYプログラムが始まりました

「心を育て、次は土地を耕す」親子の未来を支えるHARMONYプログラムが始まりました
  • パートナー団体ビアジェンコ ダン

2026年4月、ケニア・ホマベイ郡ビタ準郡で、新たにHARMONYプログラムが始まりました。

HARMONYでは、経済的に困難な状況にある家庭を対象に、親子への相談・カウンセリング支援と、農業・養鶏による経済的自立支援を行います。対象となるのは、20名の保護者とその子どもたちです。

子どもたちが自分の強みや将来について考え、家族と話し合えるようになること。そして、保護者が安定した収入を得て、学費や学用品など、子どもの教育に必要な費用を用意できるようになることを目指しています。

農業と養鶏を組み合わせる、新たな挑戦

PLASとビアジェンコはこれまで、ケニアで農業や養鶏を通じた家庭の経済的自立を支援してきました。

その中で見えてきたのが、一つの収入源だけに頼ることの難しさです。

活動地域では、雨が十分に降らず、農作物が育たないことがあります。養鶏でも、鶏の病気や飼料価格の高騰によって、安定した収入を得ることが難しくなる場合があります。

20260916A07.jpg

家庭訪問の様子

そこでHARMONYでは、農業と養鶏を組み合わせます。どちらかがうまくいかないときにも、もう一方で家族の食事や収入を支えられるようにするためです。

さらに、農業に必要な水や資材、収穫物を運ぶためにロバも活用します。農業、養鶏、ロバによる運搬を組み合わせながら、それぞれの家庭に合った経済的自立の方法をつくっていきます。

家庭を訪ね、必要な支援を一緒に考える

4月には、スタッフが、学校や地域の関係者と連携しながら、プログラムに参加する家庭を訪問しました。

20260916A01.jpg

アセスメントのため家庭訪問を実施しました

家庭の収入や暮らし、子どもの教育、家族が抱えている困りごとなどを確認し、特に支援を必要としている家庭を選びました。

5月には、参加する親子に向けたオリエンテーションを行いました。プログラムの目的や内容だけでなく、参加する家庭の役割についても説明しました。

たとえば、鶏を受け取る前に自分たちで鶏舎を準備すること、家庭菜園をつくり、継続して管理すること、毎月のカウンセリングや研修に参加することなどです。

何かを受け取るだけではなく、参加者自身が学び、準備し、活動を続けていくことを大切にしています。

参加者からは、鶏舎の大きさやつくり方、配布される鶏の種類や月齢などについて、さまざまな質問が寄せられました。これから始まる活動を、自分たちの暮らしにどう生かせるかを考えようとする姿が見られました。

参加する子どもの一人、ソフィーさんは、次のように話しています。

「HARMONYの参加者に選ばれたと聞いて、とてもうれしかったです。これからの活動にしっかり参加して、たくさん学びたいです。家族の生活が少しでも良くなるように、この機会を大切にしたいです」

「自分を知る」ことから始まったカウンセリング

6月からは、保護者と子どもへの個別カウンセリングが始まりました。

子どもたちが最初に学んだテーマは「自分を知ること」です。

20260916A02.jpg

子どもたちへのベースライン調査の様子

自分が大切に思う人と、将来の夢を絵に描き、カウンセラーと話しながら、自分の長所や苦手なこと、これから挑戦したいことについて考えました。

普段、自分の気持ちや将来について話す機会が少ない子どももいます。初めは緊張していた子どもたちも、一人ひとりの話を否定せずに聞いてもらう中で、少しずつ自分の思いを伝えられるようになりました。

保護者は、0〜5歳、6〜12歳、13〜17歳という子どもの成長段階に応じた関わり方を学びました。

20260916A04.jpg

秘密が守られた環境の中で自身の子育て経験について話せるように1対1で実施しています

幼い子どもには、栄養や医療、安全な環境に加えて、遊びや愛情を通じた働きかけが必要です。学齢期には、学費や学用品を用意するだけでなく、学校での様子に関心を持ち、家庭でも学びやすい環境をつくることが大切です。
思春期には、信頼関係を築き、進路や友人関係、妊娠、性感染症、薬物などについても安心して話せる関係が求められます。

保護者は、自分の家庭でどのように子どもと接してきたかを振り返り、それぞれの状況に応じた助言を受けました。

「何年ぶりか分からないほど久しぶりに、話を聞き合えました」

カウンセリングに参加したテレサさんは、経済的な困難によるストレスから、家庭の中で会話が減り、家族関係にも影響が出ていたと話します。

20260916A05.jpg

助けが必要だということは分かっていました。でも、どこに助けを求めればいいのか分かりませんでしたと語ったテレサさん

保護者カウンセリングを通じて、子どもの発達やコミュニケーションについて学び、家庭にも少しずつ変化が生まれました。

「何年ぶりか分からないほど久しぶりに、子どもたちとお互いの話をしっかり聞き合えるようになりました」

テレサさんは、カウンセラーが安心して不安や悩みを話せる場をつくってくれたことで、家族の心のつながりを取り戻し始めたと感じています。

これから始まる農業や養鶏についても、具体的な未来を思い描いています。

「自宅の裏庭に家庭菜園をつくり、新鮮な野菜を家族で食べたいです。養鶏では、子どもたちに卵を食べさせるだけでなく、継続的な収入も得られると期待しています」

そして、HARMONYについて、こう話してくれました。

「HARMONYは、まずカウンセリングを通じて私たちの心を育ててくれました。これからは土地を耕し、家族の体も育てていく準備ができています」

100マス計算から学ぶ、目標の立て方と努力の続け方

7月には、保護者と子どもへの2回目のカウンセリングを行いました。

子どもたちは、100マス計算の課題を使った活動に取り組みました。この活動で学ぶのは、計算だけではありません。

決められた時間の中で課題に取り組むこと、自分なりの目標を立てること、難しくても繰り返し挑戦すること、終わった後に自分の取り組みを振り返ることを学びます。

初めは難しいと感じていた子どもも、繰り返し取り組む中で、以前より自信を持って課題を終えられるようになりました。

参加した12歳のアシュリーさんも、カウンセリングを通じて、自分の強みや得意なことに気づき、数学への意欲を高めています。

学校でも以前より積極的に授業へ参加するようになり、ほかの子どもたちにも「自分を信じよう」と声をかける姿が見られるようになりました。

保護者への2回目のカウンセリングでは、「ポジティブ・コミュニケーション」を取り上げました。

保護者は、自分がこれまで子どもにどのような言葉をかけてきたか、否定的な話し方が家庭内にどのような影響を与えていたかを振り返りました。

相手の話を最後まで聞くこと。否定する前に、子どもがなぜそう考えたのかを確かめること。問題が起きたときにも、感情に任せるのではなく、一緒に解決方法を考えること。

保護者20名全員の家庭を訪問し、それぞれの家庭で実際に起きていることに合わせて、子どもとの関わり方を一緒に考えました。

20260916A06.jpg

ジョージさんのご家族とビアジェンコ、PLAS職員

HARMONYの活動は、まだ始まったばかりです。

カウンセリングを通じて親子が互いを知ること。子どもが自分の強みや夢に気づくこと。保護者が農業や養鶏、ロバの飼育について学び、家族の食事や収入につなげていくこと。

それぞれの活動は別々に見えても、すべてが「子どもたちが教育を受け、自分の将来を描ける家庭をつくる」という一つの目標につながっています。

PLASが20年間の活動で培ってきた経験を生かし、ビアジェンコ、子どもたち、保護者とともに、新しい支援の形をつくっていきます。

始まったばかりの親子の歩みを、これからもお伝えしていきます。

-----
あなたができる方法でアフリカの子どもたちが前向きに生きられる未来をともにつくりませんか?

今回のみの寄付はこちらから
PLASサポーターの登録はこちらから
イベントに参加はこちらから

PLASサポーター
参加募集中

Support

アフリカの子どもたちが
前向きに生きられる未来
をつくりませんか?