「努力し続ければ夢は必ず叶う。だからたくさん努力をしなさい。」
私は幼い頃から、母にそう言われて育ってきました。
はじめまして。知見帆乃佳(ちけんほのか)と申します。私は山梨県の小さな町で生まれ育ち、山梨県で学び続けたいという思いから、現在、山梨県内の大学で4年生として学んでいます。
私がPLASのインターンに応募したきっかけは、自分の中に芽生えた「ある疑問」と「小さな恐れ」でした。
大学3年次、長期交換留学制度を利用してアメリカの大学でマーケティングを学びました。中学生の頃からの夢だったアメリカ留学を実現し、整った学習環境のもと、ハイレベルな教育を受け、2学期連続で成績優秀者にも選ばれました。けれど、長年追いかけてきた夢を叶えたはずの私は、なぜか達成感よりも、自分自身への疑問や不安の方が強くなっていったのです。
「今の私は、この広い世界のことをどれだけ知っているのだろうか」
「“世界で活躍したい”と語る資格が、私に本当にあるのだろうか」
そんな問いが、毎日のように心の中で繰り返されるようになりました。
私は大学で教育を専攻しています。教育に対する問題意識と、PLASが掲げる「“あげる支援”ではなく、“つくる支援”」という理念。そして、PLASが目指す社会の姿に強く共感し、「ここで、世界について知る努力をしたい」と心から思い、応募を決めました。
インターンを開始してまもなく気づいたことは、「夢は必ず叶う、が当たり前じゃない場所は確実に存在している」「”夢”が何か分からず、それを描けない環境にいる子どもたちがたくさんいる」ということです。
知っているようでしっかりと理解していなかった現実にショックを受けました。
インターンではチャリティーオークション担当として、多くの業務に携わらせていただきました。PLASがケニアやウガンダの現地パートナー団体と共に行う事業において、資金調達はただの「資金集め」ではなく、それ以上の大きな意味を持つことを学びました。
「資金調達への協力とは、PLASの理念への共感であり、PLASが目指す社会の実現に力を添えていただくこと。」
単に資金を集めるのではなく、支援をお願いする方々に対して、どれだけ社会課題の現状を伝えられるか、そしてPLASのビジョンを共有し、共にアクションを起こせるか。それが私に託された重要な責任だったのだと、今振り返って感じています。
私が最も印象に残っているのは、こうした事実です。
「3,000円あれば3人の子どもが絵本の読み聞かせに参加でき、30,000円あれば20人の子どもたちがキャリアトークセッションを2回受けることができる。」
チャリティーオークションにご協力いただいた方々の温かさに触れるたび、私は頭の中で夢中になって読み聞かせを聞く子どもたちの姿を思い描いていました。
読み聞かせで使う絵本を読んでいる様子
また、私はチャリティーオークション業務と並行して、海外事業にも関わらせていただきました。アンケート結果の集計や調査、翻訳業務など英語を使ったタスクを担当しました。この経験を通じて、現地の就学率や人々の暮らしについて知れば知るほど、自分が「知らなかったこと」に気づかされていきました。
海外事業での業務は、私の中にある「当たり前」や「知っている」という感覚を一度ほどき、再び自分の中で組み立て直す、そんなきっかけになりました。いまでも目を閉じれば思い出すのは、業務のなかで目にした、現地の子どもたちの笑顔や、親子で写る温かい写真の数々です。気づいたら30分以上それらの写真たちにくぎ付けになっている自分がいました。
そして、PLASでは心から尊敬できる、強くて優しい職員の方々、そして同じ志を持つインターン生と出会うことができました。
どんなに距離が離れていても、多くの業務を抱えていても、職員のみなさんは常に“チームの一員”として綿密にコミュニケーションをとってくださり、組織のあり方や運営の仕方を示してくださいました。私はいつしか、「私も、こんな女性になりたい」と強く思うようになっていました。
ワークショップの写真
PLASでの6カ月間のインターンを終えた今、私は明確な夢を持っています。
2026年3月に大学を卒業後、大学院に進学し、国際開発について学びを深める予定です。なぜなら、私には理想の世界があり、それを実現させるためにアクションを起こしたいからです。その世界とは、「すべての子どもが、“努力すれば夢は必ず叶う”と信じられる社会」です。
その実現のための手段のひとつが、教育です。教育は未来への扉を開きます。かつての私がそうであったように、教育は人の人生を大きく、そして前向きに変える力を持っていると信じています。
「“夢”が何か分からない子どもたちは、どのような人生を歩むのだろうか。」
「“明日をどう生きよう”というレベルで日々を過ごす子どもたちが、“夢は必ず叶う”と信じられるようになるには、教育をどう活かせばよいのか。」
「教育は“一方的に与えるもの”ではなく、“共につくるもの”になり得るのか。もしそうなら、その形はどんなものだろうか。」
そんな問いを胸に、私はこれからも、理想とする世界の実現に向けて行動を起こしていきたいと考えています。
PLASでの日々が、私に新しい夢と希望、そして一歩を踏み出す勇気を与えてくれました。PLASのメンバーの方々とインターンを通して出会ったすべての方々に心から感謝しています。
いつかまたどこかで、同じ社会課題に取り組む仲間として、成長した姿で再びお会いできるよう、私はこれからも力強く前に進みます。
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