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収入約3.3倍、「お金が欲しい」から「私と娘と息子がしっかり食べて健康な様子が常の目標」に ー後編ー

収入約3.3倍、「お金が欲しい」から「私と娘と息子がしっかり食べて健康な様子が常の目標」に ー後編ー
  • PLAS 藤原祐希

こんにちは!海外事業マネージャーの藤原です。
いつもPLASにあたたかいご支援と応援をいただき、ありがとうございます。

前編では、プログラム地の現状や生計向上と栄養摂取状況の改善についてお伝えしました。

これまで0シルだった自営農業による収入が平均80,000シル/一農期に伸びたこと、農業手伝いやその他のビジネスによる収入が上がったことから、SHINE3でのサポートよって、沢山の人が自立した生活を送れるようになりました。

前編はこちらからご一読ください。

後編は、プログラム参加者の精神面の変化についてご報告いたします。

精神面 ーストレスやHIV差別が減少、一方、自己効力感も微減

プログラム期間を通して、プログラム参加者のストレスレベル(「イライラする」「不安を感じる」「エネルギッシュな気分になれない」等)は低下しました。

また、周囲によるHIV差別が低下しました。さらには、自分自身によるHIV差別(「家族や親しい友人にHIV感染者であることを公表したくてもできないでいる」「HIV陽性者であることを理由に、周囲の人たちより自分の価値が低いと感じる」等)も2.9ポイント(5段階評価、1点が優位)から2.1ポイントへ減少しました。

特に、プログラム開始前は「HIV陽性であることを恥じているか」の設問に対し、「恥じていない」と回答した参加者は3割でしたが、プログラム後は8割と大きく改善しました。

HIV陽性者同士のコミュニティで2年間のプログラムに関わり、安全な場で自分たちの生計向上のスキルが上がっていったことや実際に現金収入を作れたことなどにより精神的余裕が生まれたのではと考察します。

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ベースラインはプログラムの開始時点における基準となる状態、エンドラインの終了時点における結果として得られた状態

一方、自己効力感に関する自己評価も2.8ポイントから2.6ポイント(5段階評価、5点が優位)へ微減していました。向上していた設問もありつつ「自分は人から助けてもらうに値する人間だと思う」が全体を下げていました。

一般によく入る「あげる支援」とPLASの事業は違い、参加したその日からお金が手に入ることを期待していた場合には自分たちでしっかり農業を実施した上での生計向上だと、はじめの期待と食い違うことも多々あります。

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SHINE事業による変化 ーお顔立ち

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事業開始時のお顔と雰囲気。とてもしんどそうでした。

SHINE3事業の、まさに開始時の私の現地レポートの抜粋です。

 昨日と今日で、ずいぶんと雰囲気のちがう写真が撮れたのでみなさんにも共有できればと思い投稿しています。
(中略)
上の写真は今日撮った写真。この1月から始動し始めたSHINE3(SHINE事業3期目)のベースラインインタビューを受けているお母さんの様子です。
とはいえまだ本格的な活動は始まっておらず、今日がほぼ初めてのSHINE3への参加でした。
くたびれている上に緊張して、もうどうしていいかわからない、もはや多少なげやりな雰囲気でインタビューを受けています。

かたや下の写真は昨日のもの。2020年からSHINE2(SHINE事業2期目)に参加しているマルグレットさんとご家族です。
「来てくれて本当にありがとう。私たちとても変わった、とても変わったのよ」
(中略)
今日のSHINE3への新しい受益者たちと交流して、彼らの雰囲気やお顔を見て、このくたびれてすこし投げやりになっているお顔が、本人だけでなくご家族まで満面の笑みを浮かべられるようになったのだとすれば、それは本当に「とても変わった」のだと。
SHINE3メンバーも、2年後にはこの笑顔になっていることを目指して、活動していきます。

「お顔や雰囲気の変化はあったのでしょうか?」しっかりとありました。

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事業開始から1年半。いい笑顔!

最初はストレスレベルも高く、また現金給付や物資の給付がないとわかり正直残念がっていたお母さんたち。事業を進めていくなかで、月に2回定期的に集まってミーティングとグループ貯蓄をし、自身にとっての安全なコミュニティができ、一緒に農作業をし、少しずつ笑顔になる瞬間が増えていきました。

それは架空の献立を考えて、「週末だから豪勢に鶏を出しちゃう!」と冗談を言って研修クラスで大笑いする瞬間だったり、アイスブレイクにスリッパ運び競争をして思わず出る歓声だったり、2年間教えてくれた農業オフィサーに心を込めて送る手拍子の感謝だったりしました。

終わってみれば、収入も3.3倍に増えていましたし、95%の方が一日3回以上食事をとることができるようになっていました。

何より、最初は「教育費がお金でほしい。お金はくれないのか」「鶏やヤギが欲しいので配ってほしい」とPLASの金銭ありきだったお母さんたちが、「私と娘と息子がしっかり食べて健康な様子」を常の目標として発表してくれるまでになりました。

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研修に参加する子どもたちの成長も毎回見られました。マヒラちゃんは、事業開始時はまだつかまり立ちがギリギリな赤ちゃんでした。

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マヒラちゃん。大きくなりました!!

彼らのマインドセットの変化が表情の変化、数値の変化として今回現れたのではないかと思います。

ここまでお読みいただきありがとうございます。
引き続き、SHINEプログラム4期を見守っていただけますと幸いです。

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