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広報・コミュニケーション担当の石田です。
11月21日、ジンジャ県にてSHINEプログラムの一環として、栄養研修を実施しました。当日は朝からどんよりとした曇り雲が広がり、途中で雨に悩まされながらも、カユンガの柔軟な対応により、無事に研修を実施することができました。
朝8時30分、外に出ると空は重たい雲に覆われており、雨が降るのも時間の問題と感じられる空模様でした。
SHINEプログラムの栄養研修に参加するため、ボダボダ(バイクタクシー)で移動開始。
宿泊先から、現地パートナー団体であるカユンガとの待ち合わせ場所まではおおよそ20分の道のりです。
「なんとか天気よ、もって・・・」と願いながらの移動でしたが、その思いもむなしく、あと少しというところで雨が降り始めました。
9時頃、現地パートナー団体カユンガの代表・ジョイに「おはよう」と挨拶を交わすと、「そこで座って待っていて」と促され、いつもの椅子に座って待機することに。
9時30分から栄養研修が始まる予定でしたが、ジョイに準備を進める様子は見られません。気になって「ジョイ、いつ出発するの?」と声をかけると、「雨だと誰も来ないから、雨が止んだらね」との返答。
SHINEプログラムの参加者は、HIV陽性のお母さんたち。体調管理が特に重要なため、雨に濡れて風邪を引くリスクは避けなければなりません。
この程度の雨ならすぐに止むだろうと考え、私たちも雨が上がるのを待つことにしました。
ジョイとの待ち合わせ場所
しかし予想に反して雨は長引き、研修の開始は予定よりも大きく遅れ、最終的に12時からの実施となりました。
HIV陽性のお母さんたちは免疫機能の低下により感染症にかかりやすく、栄養状態が悪いと症状が悪化します。そのため、栄養に関する基本的な知識を深め、日々の食生活を改善することで栄養価の高い食事を摂り、免疫機能を高め、健康を維持していく必要があることを伝えることをこの研修では目的にしています。
研修が行われる建物は、窓ガラスがないので吹き込んだ風とともに土や草が内部に溜まっている状態でした。そのため、まずはお母さんたちとその子どもたちと一緒に掃除からスタート。
研修会場の入り口
研修では、栄養に関する理解を深めるためのディスカッションも行いました。講師のサイモンから「エネルギー」「プロテイン(たんぱく質)」「ビタミン」を含む食品について質問があり、参加者たちがそれぞれの知識を出し合いました。
研修の様子
「エネルギーをくれる食べ物」としては、ポショ(トウモロコシ粉の粥)、ポテト、バナナ、キャッサバなどが挙がり、「これらは家の近くで育てているから手に入りやすい」という声もありました。
「プロテイン」では、肉、豆、魚、卵、ナッツが、「ビタミン」では、マンゴー、リンゴ、パッションフルーツ、甘いバナナ、オレンジなどのフルーツが挙げられました。
参加者の多くが、身近な食材から自然に栄養を摂っている様子が伺えました。
その後、最近食べたご飯を共有する時間も設けられました。なぜなら「現状を知ることが、改善につながる」という考えからです。
ハニーファさんは、息子と一緒にランチでドードー(青菜)、ポテト、マトケ(料理用バナナ)、ナスを食べたと話してくれました。
ジャナティさんは、2人の子どもと一緒にドードー、卵、パッションフルーツを食べたとのこと。
研修の最後に「栄養バランスのよい食事」を実食
日々の食事の中でも、栄養バランスに少しずつ意識が向いてきている様子が感じられました。
多くの参加者が、食事バランスについて学んだことを実感しており、笑顔で「食事バランスの大切さを学んだ」と答えてくれました。