JICA草の根協力事業として2020年4月からケニア共和国ホマベイ郡ビタ準区で実施しているFLOWER事業は今年で4年目を迎えました。
この地域は耕作に適した雨期が年に1回で半乾燥ですが、3月の後半には雨が降り、事業に参加するお母さんたちのモチベーションが上がっている様子が見られています。
今回はこの事業に参加しているユーフィーのお話しを皆さまにご紹介します!
ユーフィーはケニアのキスイ村に住み、セカンダリースクールに通う15歳の女の子です。お父さんを亡くし、お母さんと3人の兄弟がいます。
ユーフィーとそのお母さんのアン・オブヤ
ユーフィーは大学を卒業したら、教師になるという夢があります。
ユーフィーが参加しているFLOWER事業には、大きく二つの支援プログラムがあります。
一つは、在来種野菜と樹木を組み合わせた農業による収入の向上を目指す生計向上支援です。
畑で野菜を刈るユーフィーの兄弟
もう一つのプログラムは、カウンセリングを通じて子どもたちが将来を前向きに考えることを目指すライフプランニング支援です。
定期的に専門家によるカウンセリングを子どもと保護者にそれぞれ提供することで、保護者たちは勉強のサポート方法や子どもの気持ちに寄り添いながら成長・発達を後押しするコミュニケーション方法などを身につけます。
子どもたちには前向きに将来を考えられるように、地域で活躍している大人たちの話を聴く「キャリアトーク」活動や読み聞かせの方法を学び、地域の年少の子どもたちに向けて絵本の読み聞かせをする活動を提供しています。
プログラムで使用された絵本
カウンセリングと絵本の読み聞かせを通して、ユーフィーは「今ではスラスラ読めるようになり、クラスメートの前で堂々と絵本を朗読できるようになりました」と話してくれました。
クラスメイトの前で読み聞かせをするユーフィー(左)
また、絵本の読み聞かせをしたことで読書の習慣が身につき、時間があれば、できるだけ多くの本を読むようになりました。
その結果、プログラムに参加する前と比べて英語が流ちょうに話せるようになり、スペリングも向上しました。
ユーフィーのお母さんは、プログラムを通した彼女の成長をとても喜んでいます。
最後の試験で好成績を収めたユーフィーは、彼女の夢がかなうこと、そして、お母さんと家族たちが以前のような苦しい生活をもう送らなくてもよいことを確信しています。
ユーフィーは「お母さんは私の大きな支えであり、モチベーションの源です。私たちの生活が大変だった時期にも、私に宿題をさせてくれました。」と、感謝を伝えてくれました。
ライフプランニング支援に参加したことで、ユーフィーは教師になりたいという夢にぐっと近づくことが出来ました。
彼女が夢をかなえる日が待ち遠しいですね。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
継続的に活動を応援、支援してくださる方がいらっしゃいましたら、PLASのマンスリーサポーターをお申し込みいただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。