このプログラムはJICA草の根協力事業として行なっており、子どもと保護者の未来をつくるための相談・カウンセリングと、農業支援による経済的自立支援を行なっています。
今回は6月に2回開催された畑訪問の詳しい講義の内容、プログラム参加者からの声を皆様にお届けしたいと思います!
今回の課題は、「スパイダープラント(オリヅルラン)が病気により全滅してしまったこと」、「ポポーが実になるまえに落ちてしまったこと」でした。
病気が畑にもたらす影響と、ポポーの木はどのように穴を掘って植えると良いのか知りたいとの意見を事前に参加者からいただいていました。
これらに対して農業専門家のケネスより、病気の詳細な種類、土壌作りの際に雑草を取り土に潜在している病原菌を殺すこと、農薬散布の注意事項などのアドバイスがなされました。
(ただし事業では農薬等を使わず地域で手に入るもので害虫対策をすることが基本です。)
畑に植えるとよい木についての質問があった際は、根が深く育ち地下の水分を取り込み、水を蓄える役割があるグロベリアやユーカリを植えると良いことが説明されました。
また、ケネスより収穫後の作物の保管方法の説明がされ、乾燥野菜が配布されました。
加えて、受益者の一人は乾燥させたカウピー(ささげ)を販売し、6000シルを得たという体験談も伝えられました。
「カウピーは雨季だとみんな育ててるので売値が低くなるが、需要が高い時期に高く売るために乾燥させて保存すると良い。」と乾季のマーケティングに関する知識も補足され、学びの多い講義になりました。
交換訪問に参加した受益者に感想を聞いてみました。
アイリーン:
「野菜によっては病気になりそうな芋虫や小さな虫を見かけたが、土壌の作成の仕方がとても良く見習う点だと思った。
自分が育てていないスクマやカウピー、スパイダープラントを育ててみたい。」
と、新たな作物に出会うきっかけになったり、
リネット:
「様々な野菜や作物を育てていた。病気で1つがダメになっても他の作物があるから生き残る可能性があるから、多種植えるのはとても良いことだと思った。
メリーの畑のバナナはとても立派で水やりにも役に立っていた。バナナを植えてみたいから苗をさがす!」
と、今後の農業のモチベーションになる様子も見受けられました。
農業の知識を得るだけでなく、受益者同士の高めあいの場にもなっていることがよく伝わってきます。
畑での意見交換の様子1
また近況報告の時間でも、農業に関する話は止まりません!
多くの受益者は、プログラムで育てた野菜を売って利益を得ており、学費や学校の必要物品を購入している事がわかりました。
また、育てた野菜を自宅で消費できるので、野菜に使う支出減少・野菜からの栄養摂取に役立てることができているとの声も聞くことができました。