ケニアの最西端、ビタ。朝7時ごろからすでにジリジリと太陽の熱を感じ、干からびてしまいそうです。
農家として暮らしている人が多いのですが、とても乾燥した地域で雨量が少なく、農業での収入が安定していません。
この活動地では、エイズで家族をうしなった片親家庭の子どもたちが継続して学校に通えるように、パートナー団体のVIAGENCO(ビアジェンコ)と一緒に活動しています。
実施している事業は、子どもと保護者のキャリア意識向上を目指す事業「SCOPE」と、在来種野菜と樹木を組み合わせた農業を通した経済的自立事業「FRESH」です。
VIAGENCO代表のベンソンさんと。
VIAGENCOのスタッフ(右)と受益者訪問
ほとんどの家庭で水道がないため、ビクトリア湖の水をタンクに汲んで、自分たちの家まで何キロも運びます。そのため、事業ではロバの支給も行っています。
この日は、プログラムに参加しているキャロラインさんのお宅を訪問しました。足腰に強い痛みがあるため、農業はお休みしていました。
病院に行ったようですが、原因はわからず、痛み止めだけもらってきたとのこと。
そんな状況の中、キャロラインさんは、お昼ごはんを用意して待っててくれました。
ちょうとお昼ご飯を食べに学校から帰ってきたジョンにも会えました。
受益者のキャロラインさんと3人の子ども。いちばん右に立っているのがジョン。
キャロラインさんの家は土壁でできた家です。窓がないため、この暑い時期はつらい。
いただいたごはんは、小魚とモロヘイヤとウガリ。レストランで食べるごはんよりおいしい!
小学校8年生になったジョンは今年受験生。
11月に実施される全国模試で、300点を超えれば近隣の高等学校に進学できます。
ジョンは、高校に進学するためのお金が自分の家にないことに対して、とても心配していました。
現在、事業に参加して以前よりも収入は向上し、貯蓄もしているものの、今回のように怪我や病気で医療代に貯金を使ってしまい、かつ働けない期間ができてしまいます。
なかなか収入を上げることが難しいこの地域で、高等学校に子どもを行かせることは保護者たちの大きなプレッシャーとなっています。