2026年4月18日、PLAS20周年記念イベントを開催しました。
会場には、設立当初から活動を見守ってくださっている方、最近PLASを知ってくださった方、元インターンやボランティア、支援者のみなさまなど、多くの方にご参加いただきました。
2005年に学生7人でスタートしたPLAS。
当時は、20年後の姿を誰も想像していなかったかもしれません。
アフリカで取り残された子どもたちと出会い、「何かできることはないだろうか」という思いから始まった活動は、多くのみなさまに支えられながら20周年を迎えることができました。
当日は、設立当時を振り返るトークセッションと、これからのPLASの挑戦についてお伝えする時間を設けました。
イベント冒頭、代表理事の門田瑠衣子はこう話しました。
「まさか20年も活動するとは思っていませんでした。」
活動を始めた当時は大学生。
アフリカで活動することも、ましてや20年後も活動を続けていることも想像していなかったと言います。

左から長浜さん、大島さん、門田、小島
トークセッションでは、設立メンバーの大島陸さん、代表理事の門田瑠衣子、事務局長の小島美緒、そしてモジョコンサルティング合同会社代表の長浜洋二さんをモデレーターに迎え、PLAS創設当時のエピソードや活動への思いが語られました。
当時、周囲からは「せっかく就いたキャリアを捨ててまで行くなんてもったいない」「アフリカには行かないでほしい」と心配されることもあったそうです。
それでも現地で出会った子どもたちの姿が、それぞれの人生を大きく変えるきっかけになりました。
門田は、ケニアで出会ったエイズ孤児たちの姿について振り返りました。
親を亡くした子どもたちは、周囲から偏見や差別を受けることも少なくありませんでした。
その姿を見たとき、中学生の頃に自身が経験した孤立や苦しさと重なる部分があったと言います。
「自分とは関係のない遠い世界の話ではない」
そう感じたことが、活動の原点になりました。
トークセッションでは、活動初期の失敗や試行錯誤についても率直に語られました。
最初に取り組んだ学校建設では、建設経験もないままプロジェクトを進めることになり、多くの人から「そんな簡単にはできない」と言われたそうです。

設立まもない頃の小学校建設
今振り返れば無知で無謀だったと思うこともたくさんある。
それでも、「何とかしたい」という思いだけを持って現地へ飛び込み、一歩ずつ学びながら進んできた20年だったと振り返りました。
会場では笑いも交えながら当時のエピソードが語られましたが、その言葉の一つひとつから、挑戦の積み重ねが今のPLASにつながっていることが伝わってきました。
20年の活動の中で出会った人々とのエピソードも紹介されました。
門田が紹介したのは、設立当初に出会ったデリックさんの話です。
幼い頃に両親を亡くし、親戚の家で暮らしていたデリックさんは、学校へ通うことも難しい状況にありました。その後、支援を通じて学校へ通えるようになり、月日は流れました。
そして十数年後。デリックさん本人から突然SNSで連絡が届いたそうです。
「今は結婚して子どももいて、幸せに暮らしています。ありがとう。」支援が終わってからも、それぞれの人生は続いていきます。
十数年の時を経て届いたその言葉に、一人の人生が歩んできた時間の重みを感じたと言います。
PLASの活動が目指しているのは、一時的な支援ではなく、その先の人生につながる変化です。デリックさんからのメッセージは、そのことを改めて感じさせてくれる出来事でした。

デリックさんから届いた写真
また、小島からは、HIVとともに生きる一人の女性との出会いが紹介されました。
初めて出会った頃の彼女は、自分の名前を書くこともできず、人と目を合わせることもほとんどありませんでした。
しかし、支援を通じて少しずつ自信を取り戻し、自ら事業を営むまでに成長しました。
2年後に再会したとき、小島はその変化に驚いたと言います。
彼女は自ら英語で自己紹介をし、「これからもっとお店を大きくしていきたい」と将来の夢を語ってくれました。
そして最後に、「私は今、とても幸せです」と話してくれたそうです。
初めて出会った頃からは想像できないほど、自信にあふれた表情だったと言います。
小島は、その姿に「人はこんなにも変わることができるのだ」と大きな勇気をもらったと振り返りました。
支援とは、一方的に何かを与えることではなく、その人自身が持つ力や可能性を取り戻していくこと。PLASが大切にしてきた「つくる支援」を象徴するようなエピソードでした。
トークセッションの終盤、モデレーターの長浜洋二さんから、「支援者のみなさんはどんな存在ですか」という問いが投げかけられました。
その問いに対して登壇者から共通して語られたのは、「仲間」という言葉でした。
取り残された子どもたちが前向きに生きられる社会を目指して、それぞれができることを持ち寄りながら歩んでいく。
寄付や応援をいただくだけではなく、同じ未来を目指す仲間として支え合ってきた20年だったことが語られました。

当日参加してくださったみなさま
また、大島さんは支援者の存在を「箸のような存在かもしれない」と表現しました。
手でも食事をすることはできますが、箸があることで食べやすくなったり、できることが広がったりする。
「現地の人たちが自ら未来を切り拓いていけるように。」
その挑戦に一緒に挑んでくださる支援者のみなさんは、PLASにとってなくてはならない仲間であり、活動を続ける原動力でもあると語りました。
イベント後半では、海外事業、国内事業、管理部門それぞれの担当者から、これからの挑戦について発表を行いました。

昨年12月に職員として戻ってきた元インターンの北村
親子支援事業や性に関する教育事業の展開、20年間の活動で培った知見を共有するオープンナレッジ、PLAS DAOをはじめとした新たな参加の仕組みづくり、そして新たな地域への展開など、今後の挑戦について共有しました。
それぞれの取り組みは異なりますが、どのチームも連携しながら、「取り残された子どもたちが前向きに生きられる社会」を目指していくことに変わりはありません。
交流会では、設立当初から関わってくださっている方、最近PLASを知ってくださった方、元インターンやボランティアなど、さまざまな方が言葉を交わしました。

当日参加してくださったみなさま
参加者のみなさまからは、
「20年もの間、現地の人の協力を得て、尊厳を守りながら地道な活動をされてきたことは、とても素晴らしいと思いました」
「スタッフの皆さんに共通するあたたかさを感じました」「PLAS DAOなどの新しい取り組みにも期待しています」
「交流タイムで長く支援されている方のお話を聞くことができ、PLASへの理解がより深まりました」
といった声が寄せられました。

20周年記念イベントの運営メンバー
トークセッションの中で何度も語られたのは、「一人ではここまで来られなかった」ということでした。
現地の人々、支援者のみなさま、ボランティアやインターン、職員。それぞれができることを持ち寄りながら、20年という時間をともにつくってきました。
20年前、学生7人から始まったPLASは、多くの仲間に支えられながらここまで歩んできました。
この20年を支えてくださったみなさまへの感謝を胸に、PLASはこれからも新たな挑戦を続けていきます。
その歩みを、これからもみなさまとともにつくっていけたら嬉しいです。
ご参加いただいたみなさま、本当にありがとうございました。
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