PLASは2024年1月からウガンダのジンジャ県で、新しくSHINEプログラム4期をスタートしました。
SHINEプログラム4期も現地パートナー団体のカユンガと共に、HIV陽性シングルマザーを中心に20名のママとその子どもたち80名に支援を届けていきます。
SHINE4期に参加してくれるママたち
経済的にも社会的にも脆弱であるHIV陽性者は、抗HIV薬を毎日服用しなければならず、十分な食事を摂らずに服用してしまうと、体調を崩すこともあります。
そのため、収入が減ってしまい、生活必需品や子どもたちの教育費を支払うことができないことがあります。
このプログラムでは、HIV陽性者家庭の在来種野菜栽培による経済的自立と栄養改善を目指しています。
今回は、プログラムが始まったばかりのSHINEプログラム4期の様子をお伝えします。
SHINE4期の初日には18人のメンバーが集まり、オリエンテーションが行われました。
パートナー団体カユンガ代表のジョイによるプログラムの説明から始まり、これまでの活動やその目的、栄養バランスの大切さについての話がありました。
ジョイの自宅前の敷地で行われたオリエンテーションの様子
PLASからは、プログラムに参加するママたちに「あげる支援ではなく、つくる支援」の大切さを理解してもらうため、プログラムで直接的な資金援助はないので、お金は使ってしまうと明日はない。技術・知識・経験を得ることで、長く暮らしを支えてくれるものとなるというお話をしました。
オリエンテーションの翌日にはさっそく農業研修が行われました!
1日目の座学は農業局に勤める研修講師のジョンソンさんが担当してくれました。まずは参加者とディスカッションをしながら基礎から研修を進めていきます。
「土壌の役割」のパートでは、土壌浸食を防ぐために何ができるか?とジョンソンさんが質問したところ、「植物の株元をさまざまな資材で覆う手法のマルチングをする」、「溝を畑の周囲に掘る」と参加者から回答がありました。
研修に参加したママたちは、これまで農業について学んだことがありません。ママたちに知識の引き出しを増やしてもらうために、ジョンソンさんからは、浸食を防ぐためには「土壌を積むこと、かぼちゃを植える、連作を避けること」など、他の手段についての紹介もありました。
参加者の反応を見ながら飽きさせないよう工夫するジョンソン
農業研修2日目には実際に農地に行って、実習が行われました。
実習用の農地で耕すところ
研修の流れは、はじめに畑を耕し、ロープで区画を区切り、畝を作り、種を撒くまでの一連の流れを参加者が交代で実習しました。
種の撒き方では、苗床を作ってから栽培する小さな種Nakati(ナカティ)と、直播をする大きめの種Dodo(ドードー)の2種類を使ました。
Nakti(ナカティ)は種を撒く前に、灰に混ぜてから撒き、マルチングとして乾燥させたバナナの葉を使います。
灰に混ぜて蒔かれたNakati(ナカティ)
最後のまとめ時間には、10名ほど指名して今日学んだことを順番に話してもらいました。参加者の皆さんは、「マルチは日陰をつくり、種を守ることを知った」、「連作を避けたほうがよいことを知った」と答えてくれました。
しっかり研修で学んだことがインプットされている様子が伺えますね。