いつもエイズ孤児支援NGO・PLASに温かいご支援をありがとうございます。 インターンの朱です。
前編では、海外事業のご報告させていただきました。 前編はこちらからご一読ください。
今回の後編では、国内事業のご報告とケニアとのライブ中継の様子をお伝えします。
2023年度は持続可能な組織を目指し、システムコーチングとポレポレタイムを新しく導入しました。
1つ目のシステムコーチングとは、2人以上の関係性を、1つのシステムとみなし、その課題解決・目標達成に向けて、組織やチームにおける効果的なコミュニケーションを促進し、人間同士の関係性を強化するものです。
2つめのポレポレタイムは、少人数で業務とは関係のない会話を楽しむ時間を作るようにした取り組みです。PLASはリモートワークを導入しておりますので、対面時にはより構築しやすかったフラットな関係性や、ちょっとした雑談から生まれるアイデアがつくりだしにくくなっていました。意図的に時間をつくることで、スタッフ・インターン生の心理的な距離を縮めることができています。
イベントは、昨年度から「バリスタと楽しむPLASカフェ」や「チャリティウォーク」といった新しいイベントにもチャレンジしています。
チャリティウォークに参加した方からは「気持ちがポジティブになった」「歩くことを意識する機会になった」などの温かい声をいただきました。
通年で実施しているチャリティオークションには、84名の方にご協力をいただき、約1,000万円を調達することができました。みなさまのご協力に心から感謝申し上げます。
2024年度も、国内事業を通じてPLASの活動を広め、ご支援者のみなさまとの絆を大切にしながら取り組んでいきたいと思います。
Thanksイベントの終盤は、現地パートナー団体「ビアジェンコ」のスタッフであるSRHR事業フィールドオフィサーのヘンリーさん、ウェンディさん、PLASの現地スタッフのトビアスさんと共に、ホマベイ郡からのライブ中継を行いました。
現地スタッフたちは、お母さんと子どもたちのエピソード、事業を通じて自身が成長したこと、そして今後の目標について話してくれました。
「PLASが支援する人の多くは、HIV/エイズに感染をしている方もしくはHIV陽性の方が中心です。今からお話しする家庭では母子感染が起こってしまいました。母子感染は出産の過程で母体のウイルス量が下がっていないことやその後の母乳をあげる過程で感染する可能性があります。このお母さんは子どもが赤ちゃんの頃に、HIVに感染していること知っていたので、2人分の抗HIV薬を病院からもらってきていました。
娘にはどんな薬なのかを説明をせずに飲ませていました。しかし娘は成長するにしたがって、なぜ自分だけが毎日飲んでいるのか、何のために飲んでいるのか分からないので、12歳くらいの時の飲むのをやめてしまいました。
その時期にPLASの事業に参加し、HIVと母子感染について学び、もしかしたら自分もHIVに感染しているのかもと思い、そのことをカウンセラーに伝えました。
それを聞いたカウンセラーがお母さんと娘さんの間に入りました。話を聞いてみると、お母さんもコミュニケーションを上手くとれないことに悩んでいて、娘にHIV陽性についてどうやって伝えたらいいのか分からなかったと話してくれたそうです。
その後、娘さんも納得して薬を摂取するようになり、今は親子のコミュニケーションがとれるようになったそうです。」
「SRHR事業で育成したピア・エデュケーターは周りの若者に対して、学校でのセッションやヘルスセンターでのセッションで研修で学んだことを自分の言葉にして、適切なSRHRの情報を伝えられている姿を見たときにやりがいを感じます。」
「SRHR事業を通じて自身も大きく成長したと述べました。困難な状況にある人々とカウンセリングを通じて年齢に関係なく交流し、自身のコミュニケーションスキルを向上させることができた。」
生中継を通じて、ご支援者のみなさんは現地の様子を直接見たり、現地のスタッフと交流することができ、非常に有意義な時間となりました。